歴史的な核兵器禁止条約の採択へ前進

 核兵器禁止条約を交渉する国連会議の第2会期が15日から、ニューヨークの国連本部で始まります。5月22日にホワイト議長が発表した禁止条約の草案を審議し7月7日の閉会日までに採択する予定です。禁止条約の実現がいよいよ目前に迫っています。

 3月の国連会議・第1会期以降も、禁止条約を支持する世界の流れは揺るぎなく発展しています。

 5月2〜12日、オーストリアのウィーンで開かれた2020年の核不拡散条約(NPT)再検討会議の第1回準備委員会では、圧倒的多数の非核保有国が、禁止条約の交渉が始まったことを歓迎、その実現を強く求めました。

 この会議には、国連会議をボイコットした 核保有国や「核の傘」に依存する国々も参加しました。これら一握りの国々は、禁止条約は「間違った道だ」などと非難を強めました。

 核保有国は、核兵器禁止条約は「世界を危険にさらし、不安定化させる」(アメリカ)と批判しました。核兵器や弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮のような国があるから、「核抑止力」は手放せないという言い分です。

 もちろん国際合意や国連安全保障理事会の度重なる決議を無視する北朝鮮の行動は、到底許されるものではありません。一方、大国が「安全のため」と称し、核兵器を持ち続け、その矛先を敵視する国々に向けてきたことが、核兵器の拡散を誘発してきたことも事実です。

 「自衛のための抑止力」を 唱える北朝鮮に対して、核保有国の主張が説得力を持たないことは明白です。禁止条約は「核兵器が安全を保障するという根深い考えを変える」(オーストリア)ものであり、そこにこそ、全ての国の安全が平等に保障される世界への道があります。

 「NPT体制を危険にさらす」(ロシア)といった態度も、核保有国などに共通していました。しかし、現在のNPTをめぐる最大の問題は、条約上で核兵器の保有を認められた米英仏中ロ5大国が、条約第6条に定められた核軍備の縮小撤廃の義務を実行していないことにあります。

 ホワイト議長は、条約草案の説明の中で、禁止条約はNPTなどを強化し補完するものと強調しました。この主張にこそ道理があります。核 保有国は、禁止条約交渉に誠実に参加し、核兵器廃絶をめざすNPTの義務を果たすべきです。

 核保有国の非難は全く不当なものです。禁止条約実現を求める声は、こうした逆流を乗り越えて前進するでしょう。

 岸田外相は、NPT再検討会議の準備委員会で、「核兵器の非人道性の議論を推進している市民社会の努力をたたえたい」と述べました。

 その言葉に誠実であるならば、核兵器の残虐性を身をもって知っている被爆国として、これまでの態度を改めて国連会議に参加し、禁止条約の実現に尽力することこそ必要です。

 17日にニューヨークで行われる核兵器禁止女性行進には、被爆者を先頭に日本から代表が参加します 。世界でも日本でも、と連帯した行動が計画されています。

 国連会議・第2会期に向けて、「ヒバクシャ国際署名」をはじめとする国内外の世論と運動の一層の発展が強く求められています。


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  • 2017.06.26 Monday
  • -
  • 21:38
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